看護師が知るべき脱水症の症状・危険・分類~脱水とは?~

看護師として臨床で働くには、どんな患者さんでもなりやすい脱水症の理解は必須です。

わたし自身も新人の頃に、急性期ユニットで脳外科の患者さんを受け持つ際には、脱水の理解は必須でした。

しかし、病態生理を理解する際、データを読み解きアセスメントする事が苦手な私は、先輩にわざわざ電解質や脱水についてのイラストを書いてもらっていました(笑)

ということで、今回は看護師が知っておくべき脱水症について、一緒に勉強しましょう!

脱水を起こしたらどうなるの?

<POINT> ショックから死に至る事がある!!

脱水とは、生体内の水分量が何らかの原因によって、正常量よりも少なくなってしまった状態をいいます。

また、何らかの病的症状が出現した場合を脱水症といいます。

生命を維持するために必要な水分が、絶対的に不足したレベルの脱水、つまり脱水量が体重の約15~25%程度減少、または正常体内水分量が健康成人で約60%、小児では約80%減少すると、一般的には死に至ると言われています。

だから、頭痛やめまい、食欲低下などの脱水初期症状やショックを見逃さず、重篤になる前に、早期の対応が大切です。

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脱水による症状

生体にとって健康を害する程度に脱水が進行すると、脱水の種類にもよりますが、頭痛、めまい、食欲低下、脱水感、悪心・嘔吐、皮膚・粘膜の乾燥(皮膚の緊張度を示すツルゴールが低下)、血圧低下、頻脈、尿量の低下、発熱、精神症状など様々な症状が出現します。

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重篤になるとショック(全身性急性循環障害)に陥ることもあります。

血液・生化学的にはヘマトクリット値の上昇、血清尿素窒素、ナトリウムを中心とした電解質異常などが認められます。

脱水の原因

脱水の原因としては、水分摂取の不足と水分喪失の過剰があります。この二つが同時に起こる事も多くあります。

・発熱ー水分摂取量減少、発汗、不感蒸泄増加(呼吸数増加など)

・下痢・嘔吐ー水分喪失(同時に電解質も喪失)

・熱射病・熱中症ー水分摂取量減少、発汗(同時に電解質も喪失)

脱水の種類

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低張性脱水症

ナトリウムが多く失われる塩類欠乏性の脱水(低ナトリウム血症による血漿浸透圧低下:血清ナトリウム濃度140mEq/L以下、血清塩素濃度100mEq/L以下が目安)です。

血清中のナトリウム濃度が正常の下限よりも低下した病態で、さらに2つのタイプに分けられます。

・ナトリウム欠乏性低ナトリウム血症

著しい水分摂取の不足、発汗、下痢、嘔吐、副腎皮質機能低下症、塩類喪失性腎炎などによって、ナトリウムが正常以下に欠乏した病態で、症状は主に神経や筋肉に認められます。軽度では傾眠や全身倦怠感、筋肉の攣縮・痙縮などの症状がみられる場合があります。

また、急速かつ著しい低ナトリウム血症となった場合には、昏睡、全身性の痙攣などの症状を認め、このような状態を「水中毒」といいます。

・希釈性低ナトリウム血症

過剰な水分摂取や過剰な輸液が、主な原因である病態です。多飲症、輸液過剰、あるいは抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)などが典型的です。また、ナトリウムの貯留があるものの、それを上回る水分の貯留を来しうっ血性の心不全、肝硬変、ネフローゼ症候群の体液が希釈されて、結果的に低ナトリウム血症とまります。このような病態では、脱水の所見がみられない場合もあります。

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低ナトリウム血症によって、細胞外から細胞内への水分移動が多く起こると、循環血漿量減少(細胞外液量減少)となり、血圧低下、頻脈、ツルゴールの低下などを認めます。一方、細胞内液量増加する事により、粘膜など乾燥はないものの、悪心、嘔吐、頭痛、全身倦怠感などの諸症状が出現します。

高張性脱水症

水分が多く失われる水分欠乏性の脱水(高ナトリウム血症による血漿浸透圧上昇:血清ナトリウム濃度150mEq/L以上、血清塩素濃度110mEq/L以上が目安)です。

著しい発汗の亢進、水分摂取の極度な低下などにより、水分量が絶対的に不足した状態です。

ナトリウムは細胞外液に多く分布しており、その水分が少なくなると細胞外液の浸透圧が上昇し、細胞内液が細胞外液へ移動します。

その結果、細胞内脱水を来してしまいます。

細胞内から細胞外へ水の移動が起こるので、細胞外液量の減少は軽度で、血圧低下などの循環動態への影響も軽度です。

しかし、浸透圧の正常化を目的に、補液などで急激に浸透圧を低下させると脳浮腫、中枢神経合併症、心不全、肺水腫重篤などを起こす危険性があります。

等張性脱水症

脱水で最も遭遇するのが、電解質(ナトリウム)と水分が体液と同じ割合で喪失した混合性の脱水です。

口渇を伴うことが多く、ナトリウムを含まない水分を大量に摂取すると、低張性脱水に傾いてしまう事があります。

看護師も脱水の症状・危険・分類は最低限理解しておこう!!

上記でも述べたように、わたしも電解質を読み解きアセスメントするのは苦手…。

しかし、一度しっかり理解しておけば、疾患や病態に合わせて必要な看護が可能となります。

わたしのように、イラストや画像で分かりやすく覚えるのもオススメです。

わたしやユニット時代の同期が使ってた参考書です。

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