看護師が知っておくべきショックの4分類とその対応

ショックの種類

  • ショックとは、急性全身性循環障害のこと。
  • 何らかの原因により、直接的に循環障害が急激に起こった場合をいう。
  • ショック⇒重要臓器や細胞に十分な酸素や栄養を送れない⇒速やかに治療しないと死に至る。

ショックの分類

血液分布異常性ショック

  • 感染性ショック
  • アナフィラキシーショック
  • 神経原性ショック

循環血液量減少性ショック

  • 出血性ショック
  • 体液喪失

心原性ショック

  • 心筋性・・・心筋梗塞、拡張型心筋症
  • 機械性・・・僧帽弁閉鎖不全症、心室瘤など
  • 不整脈

心外閉塞・拘束性ショック

  • 心タンポナーデ
  • 収縮性心膜炎
  • 重症肺塞栓症
  • 緊張性気胸

血液分布異常性ショックとは?

血液分布異常性ショックとは、①感染性(敗血症)ショック➁アナフィラキシーショック③神経原性ショックの3つに別れているが、血管が過拡張し、循環の維持に必要な血液量が不足した状態。また、動脈2~3対静脈7~8の割合で血管が過拡張し血液分布量が変化する。

冒頭のショックの種類で述べた、ショック⇒重要臓器や細胞に十分な酸素や栄養を送れない⇒速やかに治療にないと死に至るというサイクルにおいて、フィジカルアセスメントを用いてバイタルサインを観察し早期対応する事で急変リスクを軽減出来る、血液分布異常性ショックについて詳しく述べたいと思う。

感染性(敗血症)ショックとは?

  • グラム陰性桿菌やグラム陽性球菌、カンジダなどの真菌により免疫機能が低下した患者さんに合併する事が多い。
  • 最近の毒素により産生された化学伝達物質であるサイトカイン・活性酸素の一種NO一酸化窒素:血管を拡張する)などにより、血管平滑筋が麻痺・過拡張(動脈及び細動脈が拡張)し、抹消血管抵抗が低下する事で、全身血液分布量約8割程の静脈還流が減少する。
  • 初期の段階は、ウォームショック(抹消が暖かくなると呼ばれ、心拍出量の増加、抹消血管抵抗の低下による血管拡張が特徴であり、その後、コールドショックと言われる心拍出量が減少、血圧低下という通常のショックの特徴が現れます。
  • コールドショック状態が続くと主要臓器の潅流が低下、臓器障害を引き起こす。
  • 治療は感染の制御と早期の臓器潅流異常の改善をはじめ集中的全身管理が必要。

※上記の特徴を理解し正確にフィジカルアセスメントを行う事が出来れば、患者さんの異常を早期に発見・対応する事で敗血症が重症になる事を防ぎ、急変リスクを回避出来ます。

アナフィラキシーショック

  • ヒスタミンの作用により細静脈、次いで細動脈、毛細血管も拡張する。
  • 初期症状は、口内異常感、口唇の痺れ、のどの詰まりなどから始まり、まぶたの浮腫、急激なショック状態へと進むこともある。
  • 二峰性の経過をたどる事もあり、24時間は注意して観察する。
  • 治療は気道確保、酸素吸入、エピネフリン(ボスミン)0.3mg(1回量)の筋肉注射を実施。実際にはボスミン1A1ml1gを生食9mlで溶解、トータル10mlに希釈して、初回量3mlを筋肉注射します。
  • ステロイドよりもボスミンの方が、作用開始時間が圧倒的に早い。

※上記の対応を頭に覚えておけば、急変時も必要物品の準備や医師の指示があってからもスムーズの対応する事が出来るでしょう。

神経原性ショック

  • 外傷などにより、脊髄損傷によるショックで自律神経系失調症から末梢血管弛緩が生じて急激に血圧が低下する。
  • 急激な末梢血管床拡張に伴う血圧低下と心拍出量減少が特徴。
  • 症状は、血圧低下、徐脈、四肢末梢の皮膚は暖かく乾燥している。
  • 治療は輸液の効果は少なく、血管収縮薬アドレナリンが有効。徐脈に対してはアトロピンが使われる事もある。

※上記の対応を頭に覚えておけば、急変時も必要物品の準備や医師の指示があってからもスムーズの対応する事が出来るでしょう。

 

まとめ

大学のとある医師は言いました。

「急変は数時間前から必ず始まっている。その兆候を気付く事が出来れば、急変は防ぐ事が出来る。」

勿論、急に様態が悪化する病気もありますが、フィジカルアセスメントを正確に行う事が出来れば、防げる命や重症度を上げない事は看護師の技量で可能だと私も思います。

臨床のショック時には上記のポイントを覚えて早期対応を行っていきましょう。

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